男性の泌尿器科

男性の泌尿器科について

男性の泌尿器科では、尿の生成・排出をつかさどる泌尿器(腎臓、尿管、膀胱、尿道)と、男性生殖器(前立腺や精巣)に関する疾患について診療を行っています。
泌尿器や生殖器に関するお悩みは、年齢を問わず、他人には相談しづらいことだと思います。
当院では患者様が安心して受診できるよう、専門的な知見を持つ医師が、プライバシーに配慮した環境を準備しています。
泌尿器に関することの他に、ED(勃起障害)やAGA(男性型脱毛症)などのお悩みにも対応可能ですので、遠慮なくご相談下さい。

男性の泌尿器科でよくある症状

など

前立腺の病気

 

前立腺肥大症

前立腺が肥大することで、様々な排尿トラブルを引き起こす病気です。
前立腺とは、膀胱の下流に存在し、尿道や精管を囲むように位置しており、前立腺液を分泌し、精子に栄養を与える役割を持っています。前立腺が肥大することで、尿道や膀胱を圧迫し、排尿障害や頻尿などの症状を引き起こす病気が、前立腺肥大症です。
多くの原因は加齢と言われており、中高年の男性で、排尿に関するお悩みがある場合は、前立腺肥大症の可能性が高いと思われます。

 

急性前立腺炎

細菌の増殖などが原因で、前立腺が炎症を起こしている状態です。
発熱、頻尿、排尿困難、排尿痛などの症状があり、悪化すると尿閉を起こすこともあります。
問診、症状、検査(採血、尿中白血球の有無、細菌尿の有無)、前立腺の熱感や圧痛などを確認し診断します。
治療では、抗生物質を使用します。治療を中断すると、耐性菌が生まれて完治が難しくなるため、医師の指示に従って治療を続けましょう。
炎症が強く、全身状態が悪い場合には、入院が必要になるため、連携する医療機関への紹介を行っています。

 

慢性前立腺炎

急性前立腺炎の長期化やストレス、血行不良などが原因で発症すると言われています。
排尿時の症状は少なく、不意に下腹部から会陰部に痛みや違和感が生じ、数十分程度で自然になくなるといった症状を繰り返します。
痛みや違和感のある部位もはっきりとは認識できず、漠然とした部位しか分からないことが多いです。
また、痛みのある部位を触っても異常を感じず、痛みの強さもほとんど変わらないこともあります。
下腹部から会陰部の痛みや違和感が続き、消化器系に問題がない場合は、慢性前立腺炎である可能性が考えられますので、泌尿器科を受診しましょう。

 

前立腺がん

前立腺がんは明らかな増加傾向にあり、男性のがんで最も発症数が多く、特に50歳以降で多く見られます。
初期では自覚症状はほとんどなく、局所で進行すると、前立腺肥大症に似た症状が現れます。
遺伝的な要因もあるため、ご家族に前立腺がん、乳がんや卵巣がんなどの方がいる場合には、特に注意しましょう。
近年では、人間ドックなどで腫瘍マーカーのPSA検査を行うことによって、早期発見が可能です。当院では、採血当日に結果のお伝えが可能ですので、50歳以降の方で、がん検診や人間ドックを受けていない方には検査することをお勧めします。

包茎

包茎とは、亀頭部が包皮に覆われた状態を指します。一般的には、思春期に包皮が剥けるようになりますが、包皮炎を繰り返す場合、あるいは排尿障害の原因になっている場合には治療が必要です。
多くは軟膏で治療可能であり、改善後も対応を続けることで再発を防げます。
大人になっても全く剥けない真性包茎の場合、陰茎がんの危険性が高まると言われているため、心配な方は受診しましょう。
また、剥いた包皮が亀頭を締め付けて元に戻らない状態を嵌頓包茎と言い、緊急処置が必要になります。早急に泌尿器科を受診しましょう。

陰嚢内の病気

 

精巣上体炎

精巣上体炎は、尿道から精巣上体に細菌が侵入することで起こる感染症で、陰嚢内の痛み、腫れ、発熱などの症状があります。大腸菌などの一般細菌の他に、クラミジアや淋菌などの性感染症の病原菌も原因になります。重症な場合や、血液検査で炎症反応が強い場合は入院治療のため、高度医療機関への紹介を提案することもあります。
精子を運ぶ機能に異常が起きることもあり、男性不妊の原因にもなるので、適切に治療を受けましょう。

 

精巣がん

精巣がんは、発症率は低いですが、若い方に多く見られる悪性腫瘍です。
精巣の痛み、腫れ、しこり、硬結や、左右の大きさが異なるなどの初期症状があります。また、下腹部の違和感や痛みなどを生じることもあります。
早期発見によって多くは完治しますが、転移の危険性もあるため、早期の手術が必要です。
未婚の方や男性不妊の方は、妊孕性(にんようせい:妊娠するための力)を温存するため、精子凍結や精巣精子採取術という特殊な手術が必要なことがあります。

尿路トラブル

 

尿路結石症

尿路結石症は、腎臓から尿道までの尿路に、尿成分の固まりである結石が生じる疾患です。
尿路結石が腎盂から尿管へ移動すると、結石が大きい場合では尿管が閉塞し、背中から側腹部にかけて激しい痛みが現れます。また、頻尿、排尿痛、血尿、吐き気、嘔吐、発熱(急性腎盂腎炎)などが起こることもあります。
痛みがなくても、尿管に結石が長期で陥頓していると、腎機能に影響を生じる危険性もあるため、治療が必要です。
CTやレントゲンなどの検査で、結石の位置や大きさを把握し、それに合わせて治療を行っていきます。

 

尿路感染症

尿路感染症は、尿道から細菌やウイルスが侵入することで炎症を起こす病気です。尿道炎や前立腺炎、膀胱炎、腎盂腎炎など炎症の起こる場所により症状が異なります。尿道炎、膀胱炎、前立腺炎では排尿時痛や頻尿、血尿といった排尿に関係する症状が見られる傾向にあり、腎盂腎炎や精巣上体炎では発熱のほか、背中の痛み、下腹部の痛み、陰嚢内の痛みなどの症状が見られます。
身体の構造上、女性は男性よりも尿道が短いため、尿路感染症を発症しやすいと言われています。ただし、男性でも前立腺が肥大している場合、尿路感染症を発症しやすい傾向にあります。

 

急性尿道炎

急性尿道炎は、主にクラミジアや淋菌を原因菌とした性感染症によって発症します。
淋菌やクラミジアに感染すると、男性は排尿痛や尿道の違和感、膿の混ざった分泌物が出るなどの症状があります。
クラミジア性では自覚症状がないことも多く、気付かぬうちにパートナーにも感染を広げてしまう危険性があります。
性行為の際はコンドームを装着し、それでも感染した際には、パートナーにも検査を受けてもらい、完治してから性行為を行いましょう。

 

急性腎盂腎炎

腎盂腎炎とは、尿道から細菌が侵入し、腎臓まで感染を起こしている状態です。尿の通り道に結石や狭窄があることで、感染の危険性が高まります。
尿の濁りや血尿、排尿痛、背中の痛み、高熱などの症状が現れます。尿が濁り、上気道症状がないにも関わらず、発熱がある場合は、急性腎盂腎炎の疑いがあります。
腎盂腎炎を放置すると、敗血症となり命に関わることもあり、血液検査などの結果次第で、入院が必要な場合もあります。
ご高齢の方、糖尿病の方、膠原病でステロイドを内服している方は重症化の危険性が高いので注意しましょう。

 

腎盂尿管がん

腎盂と尿管内の尿路上皮細胞ががん化したものが腎盂尿管がんです。
尿路上皮細胞は膀胱まで続いているため、罹患中や治療後に膀胱がんが発生することもあります。
女性より男性に多く、60歳以上で発症率が高い傾向にあり、喫煙などが危険因子と言われています。
肉眼でも分かる血尿が生じ、血液の塊のようなものが出ることもあります。
がんが尿の流れを悪化させると、水腎症を起こして腎機能に悪影響を及ぼします。

 

腎嚢胞

液体を含んだ嚢状の袋が、腎臓にできる疾患です。
少数で形が単純なものは良性のため、症状がなければ経過観察となります。
両側に多数の腎嚢胞がある場合は、遺伝性の常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)などが考えられます。ADPKDの場合、徐々に腎機能が低下するため、透析が必要となるケースもあります。
また、嚢胞内で出血や感染を起こすことがあります。透析患者では、嚢胞性腎がんが発生することもあるため、定期的に検査を行いましょう。
近年では分子標的薬を使用した治療によって、腎機能悪化を遅らせることが可能です。

 

腎臓がん・腎細胞がん

腎実質に発生するがんです。
肥満、高血圧、喫煙、遺伝、長期の透析が腎臓がんの原因となります。初期は自覚症状が乏しく、局所で進行すると血尿や腹部腫瘤などの症状が出現します。
早期では手術が行われ、近年ではロボット手術が多く行われています。
肺への転移が起こることもありますが、近年では転移性腎臓がんに効果的な治療も出てきています。
治療による有害事象の管理が必要なため、適切な施設での治療が必要です。

 

腎機能障害

腎機能障害には、急性腎障害(AKI)と慢性腎臓病(CKD)の2種類があります。
原因としては、腎前性腎不全の他、腎性腎不全、腎後性腎不全などが挙げられます。
慢性腎臓病の場合、初期に自覚症状はほとんどなく、病気が進行すると尿量の低下や倦怠感、息切れ、むくみなどの症状が現れるようになります。
ただし、何らかの症状を自覚する段階ではすでに治療困難となっていることもあります。
一方、急性腎障害では、尿症低下などの症状が現れますので、症状が現れた時点で治療することで改善が期待されます。
早期発見が重要になりますので、違和感を覚えたら早めに受診しましょう。

 

膀胱がん

膀胱がんは、女性より男性に多く、60歳以上での発症が多く見られます。
喫煙が主な原因として考えられています。また、染料や環境汚染物質などが原因となることもあります。
痛みのない血尿(無症候性血尿)が、多く見られる初期症状です。
腫瘍を内視鏡で切除し、確定診断と病期診断を行います。
再発予防としてBCGワクチンを使用することもあります。
転移した場合は、免疫チェックポイント阻害薬や抗がん剤による治療が行われます。
早期発見が重要であるため、検診での尿潜血陽性所見や目に見えた血尿を確認した場合は、速やかに泌尿器科を受診しましょう。

 

神経因性膀胱

神経因性膀胱は、尿を溜める「蓄尿」と尿を出す「排尿」の機能をうまく切り替えられず、排尿障害を起こす疾患です。
排尿や蓄尿をつかさどる脳、脊髄、末梢神経などが障害を受けることが、主な原因と考えられています。
頻尿、尿意消失、尿漏れなどの症状を引き起こします。
また、膀胱内に尿が長期間溜まることで、尿路感染症や腎機能障害が起きることもあります。
薬の内服やカテーテルの使用で経過を見ますが、難治性のケースが多い印象です。

 

性感染症

性感染症は、性行為によって感染する疾患の総称です。
梅毒、淋菌やクラミジアによる感染症、尖圭コンジローマ、性器ヘルペス、毛ジラミ症、HIV感染症などがあり、オーラルセックスでも感染する場合があります。
排尿痛や血尿、残尿感、尿道から膿が出るなどの症状があり、性器に痒みやイボ状のできものが生じることもあります。
また、性感染症はパートナーへの二次感染も多いため、ご自身が性感染症に感染した場合は、パートナーの方にも検査を受けてもらいましょう。

 

男性更年期障害

加齢に伴う男性ホルモンの低下や身体の変化が原因となり、男性更年期障害が引き起こされます。
主な症状は大きく3つに分けられ、「身体症状(突然の発汗・冷え・ほてりやのぼせ・動悸・不眠・耳鳴り・肩こり・頭痛・めまい・筋肉痛・関節痛・便秘・下痢・食欲不振・全身の倦怠感・呼吸困難、不眠や過眠、集中力低下)」「意欲低下(やる気が出ない・イライラする、不安や抑うつなどの精神症状)」「性機能障害(性欲低下・勃起力低下)」などがあります。
診断の際は、専用の問診票を記入頂いた上で、採血で男性ホルモンを測定します。
思い当たる症状があり、男性更年期障害の懸念がある患者様は、遠慮なくご相談下さい。

住所 〒279-0012
千葉県浦安市入船1-4-1 イオンスタイル新浦安5F
電話 047-355-0926
最寄り駅 新浦安駅より徒歩2分
診療時間
9:00~13:00
14:30~18:30

…第2週・第4週は午前中、聖路加国際病院にて診察。
(午後のみ診療となります。)
※最終受付時間は診療終了30分前までとなります。

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